怪物パトリックの日記(仮)

横浜在住26歳無職男・怪物パトリックが映画・音楽・発達障害・LGBTなど徒然と書いていくブログだす

カゲキハと僕~"自分マニュアル"を作ろうと思った話

怪物パトリックです。あと2週間で2017年も終わります。やり残したことはあるかって?そりゃあります。

確か今年1月、「今年こそは借金返済だ!」と意気込んだ記憶がうっすらあるのですが、1mmぐらいしか返済できていません。逆に"今年やれたこと"を考えてみます。

上記3つが僕なりに考えた"今年やれたこと"になります。以前書いた『ド素人が単身でハリウッドに乗り込んで映画出演する方法はあるのか!!』でも軽く触れたのですが、僕の夢の1つに「商業映画を撮る」というのがありまして、その夢を叶える第1歩として、シネマカメラ•編集用PCを購入したわけです。のは良いとして、そこから転げ落ちるように失敗していったので、そのことを書いていこうと思います。

 

"カゲキハ"が顔を出す

さて、カメラを買った。編集環境も整えた。

「あとは撮るだけだ!」

「ここが俺の本当の人生のスタート地点だ!」

と、そりゃ意気込みまくって、それまで勤めていた仕事を辞めたのが今年の初夏。とにかく作品を撮りまくろうと、さまざまなツテを使い映像案件を一気に請け負いました。

この時の僕の状態ですが、とにかくやりたいことをやる。やらなきゃいけないんだ。と自分自身を洗脳し、極端とも言える行動をし始める。自分の目標達成のためなら社会的責任、自分自身の精神の命を削ってでも突き進もうとする。そんな状態です。

"自分あるある"もしくは"発達障害あるある"なのでしょうが、この躁状態にも似たヤツが一旦顔を出して暴走し始めると、ほぼ手がつけられません。この状態、ヤツの名を僕は"カゲキハ"と呼んでいます。

 

カゲキハの生態

カゲキハは荒らし屋であり、当たり屋であり、詐欺師であり、ギャンブラーであり、ナルシストでもあります。

先ほど"手がつけられない"と書いたのですが、ヤツが何より厄介なのは、ありとあらゆる自意識を極限までブーストさせるくせに、肝心の"自覚"だけはしっかり削除してしまうことです。

いや、正確に言えば、自覚症状はなんとなくあります。「あ、俺は今何かやらかそうとしてるぞ」「待てよ。本当に大丈夫か?」とうっすら思う瞬間もあります。ただし、ヤツはそんなこと全く気にせず突進してきます。ヤツの攻撃能力は尋常ではありません。バーサク状態なので、ちょっとやそっとの抵抗はほぼ無意味です。

僕は現在、ストラテラという発達障害の薬を飲んでいます。ストラテラは、神経を興奮させるノルアドレナリンという神経伝達物質がうまく神経に取り込まれるようにするための薬で、注意力や集中力を高める効果があります。ただ、劇薬であるがゆえに副作用も強烈です。この薬の事もどこかのタイミングで書こうと思っています。

理性だけではヤツを制御できませんが、このストラテラという飛び道具があればヤツの暴走を止めることは可能です。多少僕自身もダメージを食らいはするものの、ヤツもカゲキハで居続けることはできません。

ただ、当時の僕はストラテラ服用をサボってしまっていました。なんとなく効果を実感でき、「もしかして薬無しでもやっていけるんじゃないか?」と思ってしまったのが間違えでした。本当に後悔しています。ストラテラの効果が無くなると、ここぞとばかりにヤツは動き出すのです。そしてある程度暴走を許してしまうと、薬を飲む行為自体できなくなります。脳がカゲキハに完全占領された状態です。こうなるとカゲキハの気が済むまでただ身を委ねるしかありません。

 

強烈なカウンターパンチ

そして僕は僕自身(カゲキハ)からの強烈な時間差カウンターパンチを食らうことによって、やっと目を覚まします。ここで僕は圧倒的な絶望感を味わうことになるのです。目の前には散らかった部屋と「作品完成はまだか?」という催促の連絡、カタチにできていない映像素材たち。しかも今回はただ単にカゲキハがやらかしたキャパオーバーの案件だけではなく、そもそも何のスキルもない自分に対する無力感もプラスされています。

期限が守れないような量を一気に引き受けてしまったこと、そして自分には映像を撮り編集するスキルが何一つ無いということ、このダブルのダメージで僕は一気にダークサイドに堕ちていきます。カゲキハが"躁状態"であるならば、ダークサイドの僕は"鬱状態"です。

 

ダークサイドからの生還

大小はあるものの、こういった経験は僕の人生には何十回、何百回とありました。特に数年前までは、これが発達障害由来の症状であり、僕自身に凸凹があり、なおきちんと対策をすればうまく社会に対応できるとすら知らないわけで、ダークサイドに堕ちたあとは、時にOD(薬の多量服用)をしてみたり、時にリストカットをしてみたりしながらどうにか自己を保って生きてきたわけです。これまではダークサイドに堕ちてしまうと、親や周りの人の手を借りないと立ち上がれない状態までいってしまいましたが、今回はそこからどうすれば良いか冷静に考えることができ、なんとかダークサイドから生還できました。これは病院にきちんと通院して障害のことを理解していたこと、そして薬があったことが本当に大きいです。今回の失敗を振り返ると、いかに自分が自分自身の特性を理解し切れていなかった痛感します。

 

クセのある"自分"をうまく乗りこなすためのマニュアル作り

発達障害の特性を勉強し、そしてストラテラという強力な武器を手に入れただけで、僕はもう大丈夫だと思っていました。確かにそこそこうまく生きられるようにはなりました。元の職場でも大きなミスをすることなく無事退職できました。しかし、それだけではこのクセだらけの"自分"をうまく乗りこなせはできませんでした。その結果が今回の失敗だと思います。

そこで、僕の・僕による・僕のための人生マニュアルを作ろうと決心しました。現段階で分かっている僕自身の特性として、「マニュアルさえあれば人並みかそれ以上に動ける」というのがあります。これは病院で診断を受けた時にも数値として出ているのですが、元職場で働いてみてより実感したことです。元職場は自動車のライン工場になるのですが、そこでは全ての仕事に詳細なマニュアルがあり、そのマニュアルに沿って動かなければなりません。僕は主に製品の最終目視確認をしていたのですが、そのマニュアルを例にあげてみます。

  1. 流れてきた製品を左手で持って90度回す(2秒)
  2. 右側から左側に指さし確認をしながら傷のチェック(5秒)
  3. 刻印がきちんとされているかチェック(2秒)
  4. 左手で90度回す(1秒)
  5. 左側から右側へ指さし確認をしながら傷をチェック(5秒)
  6. 以下繰り返し

というような流れです。これはあくまで省略した流れで、実際は20~30個ぐらいあった気がします。一見すると細かすぎるこのマニュアルが僕にとって非常に助かりました。たとえばこれが単純に「目視で傷が無いか確認する」という簡単な文言のマニュアルだったとしたら、どこからどうチェックしていいのか分からず、あたふたした結果、不良品を流していたかもしれません。これは日常生活でも多々あることで、たとえば「てきとうに飲み物かってきて」「飲み会用にいい感じのお店を探す」「とりあえず部屋を片付ける」などといったことをするのにも、なかなかその本質の意味を汲み取れず、結果大抵失敗します。「良い感じ」「てきとうに」「とりあえず」といったふり幅がある言葉に惑わされてしまうのです。これが「2Lのお茶を1本と500mlのコーラ2本を買ってきて」「10人入る個室で中華料理が美味しいお店」「窓を拭いたあとに床を拭く。机の上はそのままでOK」といったような具体的な内容だとかなり動きやすくなります。

このような詳細なマニュアルを、僕自身の人生においても作れないか、ということです。可能な限り具体的・詳細なマニュアルです。どういう形式にしようか検討中ですが、「あの時失敗したのはこれが原因だった」というマイナスなマニュアルではなく「あの時結構うまくいったのは、直前にあの行動をしていたからだ」という記憶を掘り起こして、成功体験からその原因を探ってそれをマニュアルに落とし込めていければいいなと思っています。

そしてこのマニュアルはおそらく創作活動にも対応できるのではないかと思います。まだ確定ではないですが。

マニュアルがきちんと作成でき、実用可能なものであれば、恐らく今後カゲキハがふいに現れても、きちんと対応できるのではないかと思います。もちろん薬の力で極力ヤツは抑えますが、ヤツの爆発的な行動力はうまく操れれば確実に力になります。

この"自分マニュアル"作成のため、どこかのタイミングでじっくり自分の特性と向き合わなければいけないです。やっていきます。

 

かなり長文になってしまいました。失礼します。

 

 

【ps心の声】

一人称は「僕」なのか「私」なのか。バラバラやなあ。長文過ぎる?もう少しテーマを絞った方が良かったかな。自分マニュアルを具体的に表現できてない気がするな。抽象的な語りは良くないよなあ。語彙力が足りてないなあ。まあとりあえず公開するか。